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ロンドン・シーン |
派手な音があるわけではない。そして華やかなコーラスがあるわけでもない。あからさまに小規模な感じで一つの音を作り上げている。だがその音は独特のビートとキレにのった熱い音楽だ。カッティングの音などは本当に特徴があり、その音だけでも十二分に最高の体の動きをもたらせてくれそうな音だ。その中でキーボードソロが延々と、だが本当に語りたいことが楽器からも伝わってきているかのような気分にさせてくれる。ひたすら同じ方向に向かってたたき続けているかのような音の流れの中でフェラの歌が始まっていく。本当に派手な音はここでは一切ないのだ。あるのはビートとそのビートを最大限にいかしたフェラの歌だけなのだ。だが、そのビートのひたむきさがこちらを引き付けて離さない。そう、何気にに吸い込まれていってしまうのだ。それにフェラの歌が絡んでくる。言葉が分からなくともなにかが伝わってくるかのような錯覚にとらわれてしまう。この音はほんとにひたすら固まって一つの音を出すというような方向にありながらも徐々に音が前に向けてひたすら進んでいくかのような気分にさせてくれる。しかし、フェラの歌の説得力は本当にすごい。言葉を超えて何かを伝わってくるような気分になってしまうのだ。ロンドンの中で暗くというような感じもあるが、全体の音が出てきて一つにまとまった時の強さは絶句ものの凄さだ。なんだろう、結局圧倒されてしまう俺・・・そういうことだな。
ひたすら何かが伝わってくるかのような気分にさせてくれる地道に前を歩く音楽。いやあ、なんだろう、すごい!
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曲目 |
1.J'ehin-J'ehin
2.Egbe Mio
3.Who're You
4.Buy Africa
5.Fight to Finish
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