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TRAFFIC
TRAFFICのCD
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ミスター・ファンタジー

きわめて初期のトラフィックの世界に延々といることができる作品だ。1960年代末期ではまだまだ全世界同一内容というわけにはいかないどころかステレオというものがまだ完全に普及しているわけではなかった時代なのだ。なにしろ各家庭にステレオが必ず1台あるという状況ではないのだ。この作品はトラフィック云々よりも当時の背景が見えてくるような部分が結構あるわけだ。
で、この作品は前半戦のステレオヴァージョン部分がイギリスオリジナルとなる。paper sun以降のモノラルヴァージョン以降がアメリカで発売されたアメリカ盤のトラフィックのデビュー盤になるというものである。
彼らの最もよく知られた曲であるペーパーサンは要するにデビューシングルであり、アルバム収録曲ではなかったというところがみそになるというところのようだ。
で何故にステレオ盤とモノラル盤が・・・というのは単純に技術的な部分であったはずだ。要するにいきなりのサイケデリックムーヴメントがイギリス側でも起こり、それが伝わる段階で・・という部分が大きいはずだ。ローリング・ストーンズですらアフターマスあたりでも同じようなことがあり、デビュー作もトラフィックと同じことがあったはずだ。きっちりと堅くつくられていくイギリス盤とは違い、売ることがまず先にあるアメリカ盤で、かつ両国の気質の違いを考慮した結果の部分と、単純にステレオで当時のアナログ技術ではそんなにあっという間のことでいろいろできるわけではないということが多いに影響しているはずだ。音楽そのものは当時のサイケデリックムーブメントにのっかった部分があるということがあり、曲想にもそういった部分が結構見られるのがこのあたりの作品だろう。ゆったりとした部分もありシタールなどのサイケを意識する部分もあり結構盛りだくさんの内容になっている。サイケという文言である必要もないぐらいよく練られた作品であり、演奏の細かさもいまだに現役でこの作品がいることができる秘密といったところかもしれない。
なんだろうこの浮遊感はという部分がサイケということがあるのであればこの作品におけるウィンウッドのコーラスが見事にその事を表現していると言える。デイブ・メイソンのちから強いのギターの音との対比がこの当時の音楽をうまく表現しているともいえる。堅実できっちりつくられた作品であり、誰にも邪魔されたくない時間のバリアーになることができる作品であるともいえる。(これは個人的な感想だな)
なんであれ超お買い得盤であることは言える。当時のサイケデリックの基本の作品かな。まあ、だけど本来のサイケとはちょっと異質で、むしろ本道的なところでつくられている作品だ。要するにこの作品は本来はサイケという言葉で語るのではなくむしろロックという音楽の流れで、先祖がえり的に基本から作り直した堅実なよく練られたところにあるという方が正しいのだと思う。
非常によくつくられたきわめて美しい作品。ウィンウッドの声は最高


1.You Can All Join In
2.Pearly Queen
3..Don't Be Sad
4.Who Knows What Tomorrw May Bring
5.Feelin' Allright
6.Vegabond Virgin
7.(Roamin' Thre' The Gloamin With)40,000 Headmen
8.Cryin' ToBe Heard
9. No Time To Live
10.Mean To An End
Bonus Track
11.Here We Go Round The Helberry Bush
12.Am I What I War Or Am I What I Am
13.Withering Tree
14..Medicated Goo
15.Shanhai Noodle Factory
Island remasterシリーズの曲目
発売年によってボーナスは違うはず。


トラフィックの作品
年度 作品名
1967 MR.FANTASY
1968 TRAFFIC
1969 THE BEST OF TRAFFIC
1969 LAST EXIT
1970 JOHN BARLEYCORN MUST DIE
1971 THE LOW SPARKS HIGH HEELD BOYS
1973 SHOOT OUT AT THE FANTASY FACTORY
1974 WHEN THE EAGLE FLY
1994 FAR FROM HOME


最新更新日 2022年3月5日

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