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the mad caps laughs
帽子が笑う・・・不気味に
syd barret
のCD

シド・バレットのソロ第1弾作品。
現行盤はボーナストラック6曲が入っている。
ピンク・フロイドがセカンドアルバム録音中にグループから解雇され自宅にこもっていた頃に
ハーヴェスト・レーベルのマルコム・ジョーンズがら連絡を受け精神状態やその他もろもろの確認を受け
録音できる状態にある曲が多数あることを告げたために製作が開始された作品だ。
しかし現実にはそうたやすく全てが片付くような状況でもなく
結局はピンク・フロイドのメンバーの手を借りてこの作品を完成させている。
そのためこの作品は
マルコム・ジョーンズがプロデュースしている曲と
ピンク・フロイドのメンバーのデヴィッド・ギルモアとロジャー・ウォーターズがプロデュースしている曲がある。
アナログ時代のA面がほぼマルコム・ジョーンズであり、
B面がフロイドが中心になっている。
音の肌触りがやはり違いオクトパスをはさむ前後で
録音のやり方や曲のまとめ方が明らかに違っている。
中心はシドの歌とギターなのだが
かなり様々なオーヴァー・ダヴィングがされている。
とはいえシドのうつろながら力強く空を舞う不思議な魅力を持ち
ヴォーカルが極めて印象的でこの作品の色合いを完全に決めている。
この時代の見た目や形だけがサイケデリックであった作品と一線を隔した表現力豊かな演奏や
みずみずしい感性によって完成させられているだけあって
リアリティが一切失われず今だ魅力を保ち続ける傑作としてその魔力を振りまいている。
曲も質が高く一体どこが壊れてしまっていたのか?
そう疑いたくなるような充実した作品だ。
当時上昇し続けていたピンク・フロイドの力に頼った部分もありそうだが、
この時のシドの創作能力の高さがなければ
ここまですぐれた作品になりえたかは疑問なだけに
精神の崩壊というものの恐ろしさがよくわかるような気がする。
亀になったり、たこになったり大変なのだが
この危うさが何気にではなく本物のシュールさを感じさせ心を捉え離さない。
現在のリマスター盤は音質が極めてよくこの作品の真の表情を捉えているような状態になっている。


曲目
1.Terrapin
2.No Good Trying
3.Love You
4.No Man's Land
5.Dark Globe
6.Here I Go
7.Octopus
8.Golden Hair
9.Long Gone
10.She Tool A Long Cold Look
11.Feel
12.If It's In You
13.Late Night
BONUS TRUCKS
14.Ocutopus TAKE1&2
15.It's No Good Trying TAKE 5
16.Love You TAKE1
17.Love You TAKE3
18.She Took A Long Cold Look At Me TAKE4
19.Golden Hair TAKE3


シド・バレットの作品

年度 作品名 レーベル
1970 THE MAD CAPS LAUGHS ハーヴェスト
1970 BARRET ハーヴェスト
1988 OPEL ハーヴェスト
ピンク・フロイド時代の作品
1967 PIPER AT THE GATES OF DAWN コロンビア 
1968 A SAUCEFUL OF SECRETS コロンビア





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最新更新日 2021年5月15日

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